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ミ、クジラの声をそれぞれオーボエ、ソプラノサクソフォン、チェロの始まりに入れて、それらの楽器にその後の曲の中でそれぞれの声を表現させている。最近では、クラシックの作曲家(べートーベン、ショパン、リストなど)の録音に自然の音を組み合わせたものが発表されている。
環境に関する音楽の作曲は、あらゆる年齢の生徒ができるもう一つの素晴らしい活動である。小さい生徒達は有名な音楽(たとえばジングルベルなど)にのせて歌う環境に関係のある歌詞を書くことができる。大きい生徒達は、環境に関する自分たちの観察や気持ちを伝える器楽曲を実際に作曲できる。スメタナの「モルダウ」は、川と河岸の人間の活動を表現している。高校生なら容易に川に出かけて行って、そのよどみ、急流、蛇行、ゆるやかな流れなどだけでなく、川の近くで見つけた人間や他の生物の活動をも表現した音楽を作ることができる。そうする中で、彼らはこうした環境に対する感受性、こうした環境が脅威にさらされた時もっと大きな関心につながるような感受性を養っていくのである。

 

□ 体育
生涯続けられる技能の育成は体育のカリキュラムの一つの重要な部分である。この重点項目に含まれているのは、カヌー、バックパッキング、キャンプ、釣り、安全な狩猟、クロスカントリースキー、懸垂下降、ロッククライミング、オリエンテーリングなどの活動である。体育プログラムはアウトドアの倫理、狩猟の賛否両論、消費的対非消費的アウトドア活動、よい環境と身体的精神的健康との関係などのトピックを扱う一つの手段となっている。

 

□ 第二外国語
環境教育に第二外国語の学習が非常に重要な一つの理由は、環境教育のグローバルな性格である。環境問題は国境を越え、違う文化を持った違う国々の人々がお互いに効果的に意思を伝達し、環境問題が起こった文化的な情況を理解できるということが重要である。第二の理由は、環境問題に関する関心を他の人々、特に第二外国語の会話能力が限られている生徒と話し合うことができる必要があることである。
以下は、第二言語の指導が環境教育にどのような効果があるかの例の一部である。
・ 生徒は、環境記事を、その記事の出所の国の言葉で読み、関連の活動をする(たとえば、北極グマのような絶滅の危機に瀕した種を保護する国際的な努力について。学習した語彙と情報を使って、北極グマの一日の生活を表現する日誌を記入する。)
・ 生徒は、地域的および地球的な環境問題を論じ合うために、自分と同年代の他国の生徒達と文通する。どちらも相手の言語で手紙を書く。
・ 生徒(および教師)は、カナダの環境団体、パブリックフォーカスが主催するバックヤード・アシッド・レイン・キット(裏庭の酸性雨一式)プログラムや、毎年違った国で

 

 

 

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